注目企業のトップに聞くin北海道【株式会社ファミリーケアサポート】
2022年1月10日 公開
2000年の介護保険制度の創設と同時に、留萌市にて訪問介護事業をスタートした株式会社ファミリーケアサポート。人間力を高め、科学的な視点を加えた現代的な介護が支持され、現在では増毛や札幌にも拠点を拡大しています。同社が運営するリハビリテーション颯(そう)で代表の田中卓さんにお話を伺いました。
科学の視点と先進的なプログラムを導入。利用者の社会的な自立を実現する、次世代のリハビリに取り組んでいます。

代表取締役/田中卓さん
留萌市出身。東京でのサラリーマン生活の後、同社に入社、現在15年目。趣味はスポーツ全般。特にラグビーは子どもたちのクラブチームのコーチ役を務めるほどの熱の入れよう。
留萌市出身。東京でのサラリーマン生活の後、同社に入社、現在15年目。趣味はスポーツ全般。特にラグビーは子どもたちのクラブチームのコーチ役を務めるほどの熱の入れよう。
すべては利用者のためにという母の姿をリスペクト。
田中さんは母親から代表を引き継いだ同社の二代目。
「21年前、留萌で介護保険創設前からホームヘルパーとして勤務していたのが私の母です。そこから一念発起で法人を立ち上げ、利用者様やそのご家族の声に丁寧に耳を傾けながら各種在宅介護事業へ参入し、パワリハを取り入れたデイサービスセンターなどの施設の開設に取り組んでいったんです」
こうした母親の真摯な姿に影響を受け、田中さんが経営の右腕となったのが2007年のこと。現在ではスタッフ100名を抱える企業にまで成長しています。
同社の介護方針は、『もっとできるを応援し共感していきたい』というもの。
「誰のために、何の目的で、という意識が希薄だと過剰介護に陥りがちです。私たちは常に取り組みの意味や目的をとらえながら、利用者様の生き抜く力や意欲を引き出すための自立支援介護を提供しています」
歩く力が付いたなどの身体機能の獲得だけをゴールとせず、その機能や体力を使ってどこに行きたいか、何をしたいかという意欲まで引き出し、それを実現していくことが同社の目指す介護。
「いうなれば利用者様の社会的な自立が最終目標なんです」
「21年前、留萌で介護保険創設前からホームヘルパーとして勤務していたのが私の母です。そこから一念発起で法人を立ち上げ、利用者様やそのご家族の声に丁寧に耳を傾けながら各種在宅介護事業へ参入し、パワリハを取り入れたデイサービスセンターなどの施設の開設に取り組んでいったんです」
こうした母親の真摯な姿に影響を受け、田中さんが経営の右腕となったのが2007年のこと。現在ではスタッフ100名を抱える企業にまで成長しています。
同社の介護方針は、『もっとできるを応援し共感していきたい』というもの。
「誰のために、何の目的で、という意識が希薄だと過剰介護に陥りがちです。私たちは常に取り組みの意味や目的をとらえながら、利用者様の生き抜く力や意欲を引き出すための自立支援介護を提供しています」
歩く力が付いたなどの身体機能の獲得だけをゴールとせず、その機能や体力を使ってどこに行きたいか、何をしたいかという意欲まで引き出し、それを実現していくことが同社の目指す介護。
「いうなれば利用者様の社会的な自立が最終目標なんです」
利用者の心情を見える化する現代的な介護プログラムも。
利用者の社会的な自立を実現するためには、科学やデータを活用した現代的な介護が不可欠と田中さん。
「まず理学療法士や看護師などを積極的に雇用し、専門的な見地に立った介護の実践に着手しました。同時に先進リハビリに取り組む『楓の風グループ』と業務提携をスタートし、緻密な研修や多彩なメニューを通じて、介護サービスの向上、業務環境の改善、更にスタッフの人間力のアップも図っていきました」
こうした環境を備え2016年にオープンしたのが「リハビリテーション颯」。理学療法士による個別機能訓練、豊富な物理療法、目的別グループワークなど、時代の先端を行く生活期リハビリを提供しています。
また利用者の生き抜く力や主体性を推し量る尺度として「SIOS」という調査ツールを導入。リハビリで利用者の心持ちがどう変化しているか、前向きになるのはどのタイミングかなど利用者の心の中を見える化し、その感情や意欲に即応した新しい介護モデルの実践も開始しています。
「意欲が向上している方には商業施設のエスカレーターで昇降訓練に挑戦してもらったり、自分で入浴をして頂いたり。中にはファイターズの試合を見に行くようになった方もいます」
逆に意欲が下がっている場合は、リハビリのメニューを再検討し改善を試みています。
「自分たちは常に正しいリハビリを実践している、というスタッフの自信にもつながっています」
「まず理学療法士や看護師などを積極的に雇用し、専門的な見地に立った介護の実践に着手しました。同時に先進リハビリに取り組む『楓の風グループ』と業務提携をスタートし、緻密な研修や多彩なメニューを通じて、介護サービスの向上、業務環境の改善、更にスタッフの人間力のアップも図っていきました」
こうした環境を備え2016年にオープンしたのが「リハビリテーション颯」。理学療法士による個別機能訓練、豊富な物理療法、目的別グループワークなど、時代の先端を行く生活期リハビリを提供しています。
また利用者の生き抜く力や主体性を推し量る尺度として「SIOS」という調査ツールを導入。リハビリで利用者の心持ちがどう変化しているか、前向きになるのはどのタイミングかなど利用者の心の中を見える化し、その感情や意欲に即応した新しい介護モデルの実践も開始しています。
「意欲が向上している方には商業施設のエスカレーターで昇降訓練に挑戦してもらったり、自分で入浴をして頂いたり。中にはファイターズの試合を見に行くようになった方もいます」
逆に意欲が下がっている場合は、リハビリのメニューを再検討し改善を試みています。
「自分たちは常に正しいリハビリを実践している、というスタッフの自信にもつながっています」
スタッフのやりがい、自己成長が企業の成長のエネルギー。
現代的なリハビリの導入は、社員たちの成長も促したとか。
「リハビリが確かな成果につながっていくと、日々の仕事に張り合いがでますし、より良くしたいという向上心も生まれてきます」
こうした変化に気付いた田中さんは、ある時期から日々のルーチンワークはもちろん、各部門の経営計画、採用プロジェクトなど企業の主要業務まで社員の手に委ねることにしました。
「企業は社員の成長によって支えられています。モチベーションは上から与えられるものではなく、主体的な活動から生まれてくるものだと思っています。やりがいや自己成長を支援するのが私の役割です」
社員が考え社員が実践し、社員と共に成長する企業が、これからの時代を生き残っていく… これが田中さんの考え。常に介護の先端を走ろうとする同社が、今後どう変化し、進化を重ねていくのか。今から目が離せません。
「リハビリが確かな成果につながっていくと、日々の仕事に張り合いがでますし、より良くしたいという向上心も生まれてきます」
こうした変化に気付いた田中さんは、ある時期から日々のルーチンワークはもちろん、各部門の経営計画、採用プロジェクトなど企業の主要業務まで社員の手に委ねることにしました。
「企業は社員の成長によって支えられています。モチベーションは上から与えられるものではなく、主体的な活動から生まれてくるものだと思っています。やりがいや自己成長を支援するのが私の役割です」
社員が考え社員が実践し、社員と共に成長する企業が、これからの時代を生き残っていく… これが田中さんの考え。常に介護の先端を走ろうとする同社が、今後どう変化し、進化を重ねていくのか。今から目が離せません。

理学療法士などの専門スタッフが科学的な視点でリハビリをサポート。さらに調査ツール(SIOS)を活用し、利用者の微妙な気持ちの変化などにも注視しています。
株式会社ファミリーケアサポート

経験と実績を生かし、利用者の生活を支える介護を提供。ホームヘルパーから有料老人ホーム、デイサービス、福祉用具のレンタルなど多様なサービスを展開している。
〈本社〉
北海道留萌市栄町1丁目5番6号
TEL.0164-43-5600
北海道留萌市栄町1丁目5番6号
TEL.0164-43-5600
〈リハビリテーション颯 札幌中央〉
北海道札幌市中央区南8条西11丁目3-11
北海道札幌市中央区南8条西11丁目3-11
注目企業のトップに聞くin北海道
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