北海道ビジネスニュース【株式会社FULLCOMMISSION】
2019年8月26日 公開
ゲストハウス「Ten to Ten」|株式会社フルコミッション
お話を伺ったのは、札幌を拠点に海外でもゲストハウスを展開している株式会社フルコミッションの執行役員長谷川英幸さん。
世界との出会いの場、
さらにビジネスの可能性を無限に広げるのが
ゲストハウスだと思う。

株式会社FULLCOMMISSION
執行役員/長谷川英幸さん
同社の設立は2011年。
「北海道で学生時代を過ごしながらも就職で道外に出ていく若者たちを見てきた弊社の代表が、“北海道だからこそできるビジネスを”と考え、事業に乗り出したのが始まりです」
当初は市内でシェアハウス事業を展開していましたが、2015年に事業領域を拡大。世界的なムーブメントとなり始めていたゲストハウス事業に着手します。
「第一号店は札幌、中島公園の近く。設計事務所だった建物を購入し、知人や仲間の手を借りながら手作業で改築しました」
施設の名前は『Ten to Ten(点と点)』。スタッフと利用客、利用客と利用客、あるいは利用客と札幌、世界各国の利用客と札幌市民…、さまざまな点を結ぶ『と』の存在であり続けようという願いを込めたと言います。
「集客やPRの場となるのはインターネット。宿泊客の6割以上は外国からの観光客です」
始めた当初こそ集客に苦労したようですが、お客様の口コミやネット上の高評価が呼び水となり知名度も急上昇。オンシーズンは連日満室になることも珍しくないとか。
その後海外からの要望に応え札幌駅北口近くに二号店をオープン。同時期にはビジネスホテル事業やコンサルティング事業もスタートさせました。

ゲストハウスの運営は利益だけではなくさまざまなチャンスを生み出す、と長谷川さんは言います。
「例えば弊社はベトナムのダナンやメキシコのプエルトバジャルタでゲストハウスの運営を手掛けているのですが、そのきっかけとなったのは、札幌の『Ten to Ten』の利用者との偶然の出会い。互いの熱意やビジョンに意気投合し、一緒にビジネスに取り組もうという話になったんです」
さらにここで出会った若者がゲストハウスを運営するために起業したり、全国に広がったネットワークを糧に倶知安のホテルの継承というプロジェクトが生まれたり。
「スタートは地元を盛り上げたいというささやかな思い。しかし国内外から来るユニークでオープンな人々との出会いが弊社の事業の可能性を大きく広げてくれた気がしますね」
さらにこうした波及効果は同社の人材採用の場面にも。
「出会いと交流の場をプロデュースしたいという理念に共感してくれる人材が集うようになりました」
例えば現在札幌駅北口の『Ten to Ten』のマネージャーは韓国から移り住んだ女性。さらに最近入社した学生は新たな海外拠点を模索するためにフィリピンに渡っていると言います。若い社員のエネルギーや発想を武器に同社の海外進出はますます加速するでしょう。
「その一方で北海道への恩返しも大切にしたい。例えばうちのゲストハウスが『ハブ』となって埋もれている観光地にお客様を送り込んだり、雪原やファームツアーに外国人を招いたり。自分たちならではの発想で人の流れを生み出し、北海道の観光の活性化に貢献したいとも思っています」

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札幌駅北口近くの店舗。ここでの出会いが国境を超えた友好の輪を創ったり新たなビジネスに発展したり。まさに可能性の空間。
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利用客との記念写真やイベントのお知らせなどがところ狭しと貼られていました。
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スタッフを紹介しているボード。すべてがデジタル表現ではないところに好感!
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