北海道ビジネスニュース 北海道ビジネスニュース【もりもと千歳本店】

2020年1月20日 公開

千歳駅前通りに人々が集う憩いの新空間、
もりもと千歳本店がリニューアルオープン。

JR千歳駅からほど近い場所で創業し、昨年10月に70周年を迎えたもりもと。その千歳本店がリニューアルして、木の温もりと柔らかな曲線を生かした建物に生まれ変わりました。千歳の新しいランドマークとも言えるこの店に込められた思いと目指す姿をコーポレートコミュニケーション部 広報係の島﨑あかねさんにお聞きしました。

戦後間もない千歳で生まれた街角の「パン屋さん」。

株式会社 もりもと
コーポレートコミュニケーション部 広報係
島﨑あかねさん

外から見ると、おおらかに広がる曲線状のガラスファサードが印象的。店内に入れば、大きな窓から降り注ぐ自然光がまるで木漏れ日のよう…。2019年12月にリニューアルしたもりもと千歳本店では、森の中を散歩しているような気分を味わいながら、お菓子やパンを選んだり、イートインスペース「北のアトリエカフェ」で憩いのひと時が楽しめます。
「北海道の大地に〝木〟が集まって〝森〟が生まれたように〝人〟が集まってもりもとが生まれました。創業から70年が経ちます。千歳の街に人が集まり歴史をはぐくむ新しい場所を誕生させたいというのが、千歳本店リニューアルに込めた思いです」と島﨑さん。道央・道南に28店舗を展開し、千歳市・恵庭市の学校給食にも携わるもりもとですが、そのルーツは樺太だそう。現地で和菓子やケーキのお店を営んでいた創業者が終戦後に千歳に引き揚げ「戦後、元気を失っていた地域の皆さんに、なんとかおいしいものを届けたい」と考え、すべての物が不足する中で鉄板を拾い、小麦粉をこねてパンを焼いたのがもりもとの前身だったとか。
「時代は変わっても『皆様においしいものを届けたい』というのが私たちの原点です。木の温もりに包まれて、職人たちが心を込めて作ったお菓子やパンを、ゆっくり選び、楽しんでいただきたいと思っています」

北海道の白樺をイメージした人々が集う温もりある空間

店内の什器やカウンター、イートインスペースのテーブルには、滝沢ベニヤ(芦別市)が加工した道産白樺材を使用。柱や天井のデザイン、ライティングは森の中をイメージしたものになっているそうです。イートインスペースの椅子は、もりもとと同じく地域未来牽引企業に認定されているカンディハウス(旭川市)のものだそう。「地域の方、観光客の方、学校帰りの学生さんなど、さまざまな方たちが気軽に寄って、コーヒーを飲みながらパンやお菓子を食べてリラックスしていただける場にしていけたら…と思っています。今後は、イートインスペースを利用したお菓子作り体験や野菜の直売なども計画しているんですよ」と島﨑さんは話します。お客様にとっての使い勝手の良さを考えるのはもちろん、各コーナーのスタッフが意見を持ち寄り、動きやすく使いやすい設計や備品選びをしたという話にも、人を大切にする〝もりもとらしさ〟がにじみ出ています。

地元素材を生かしたもの作り。本店限定の商品も多数登場。

ところで、もりもとの特徴と言えば、和菓子、洋菓子、ケーキ、パンと4ジャンルの商品を一つの店舗で同時に提供していること。各ジャンルでは、それぞれ専属の職人が心を込めて商品の開発・製造を行い、工場から直送される商品のほか、店舗内の厨房で製造する商品も数多くあります。千歳の伏流水を使ったり、ホクレンとコラボして道内各地の優れた農産物を見いだしながら、北海道らしさあふれる商品作りに取り組んでいます。また、素材の産地へと足を運び、生産の様子を実際に確認し、生産者とのつながりも大切にしています。今回の70周年にあたっては、多くの新商品の開発が行われ、そのうちの何点かはすでに各店舗の店頭に並んでいるほか、今後も随時登場してくる予定だそう。さらに千歳本店には「ここでしか買えない」「ここのイートインコーナーでしか食べられない」限定商品が多数用意されています。
自然光が降り注ぐ昼間もさることながら、温かくて柔らかい照明に包まれる夜の時間帯もまた魅力的なもりもと千歳本店。新しくなった店舗に訪れた街の人からは「もりもとさんが新しくなって、この辺り一帯の風景が、ガラリと一変し元気になったような気がする」という声も。創業70年の老舗がこれからどんな未来を築いていくのか、楽しみです。

もりもと 千歳本店

1949年、千歳駅前通り沿いにあんぱんやクリームパン、ジャムパンを主力に「パン屋」として創業。支笏の伏流水や千歳の卵をはじめ、地元の素材を生かしおいしくて買いやすい和洋菓子、ケーキ、パンの製造・販売を行っている。
千歳市千代田町4丁目12-1
TEL.0123-26-0218
営業時間/9:00〜19:00(不定休)
https://www.haskapp.co.jp

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