北海道ビジネスニュース【株式会社ノースジニアス】
2021年8月2日 公開
SDGs動画サイトの運営を通じて、企業間の支援や交流の輪を広げています。

さまざまな企業や団体のSDGs活動を動画で紹介。
「2年程前、弊社代表の安藤がSDGsのセミナーに参加したことがきっかけです。その後グループ企業にSDGsに関する事業活動を提案しましたが、いくら呼びかけや研修を行っても、社員たちの意識を変えるには至らず、対応策を模索する日々が続きました。何度かディスカッションを重ねる中で、『理解してもらうには本社機能であるノースジニアスが目に見える具体的な活動に取り組む必要がある』という結論に至り、さまざまな業種や職種で構成されているグループ企業の中枢というノースジニアスの強みを生かし、NSMの活動をスタートさせたんです」
SDGs活動というと、エコや環境保全に配慮して業務を改善するとか、無駄や破棄をなくす取り組みを始めるなど社内向けの活動から手掛けるのが一般的。あえて社外の活動を紹介しようと考えた理由は何でしょう。
「まず私たちがSDGsの実際を見聞きし、知識を蓄えることが必要だろうと考えました。また各企業のSDGsの様子やそこに寄せる思いを伝えることで、企業間に支援や交流などのパートナーシップの輪が広がり、より具体的にSDGsの達成に近づけるのではとも思いました」
撮影から編集まで、自分たちで一貫対応。

飲食店経営の傍ら、食育をテーマにした保育園と子ども食堂を新たに立ち上げる「株式会社office nanakamado.」伊藤代表への取材・撮影の様子。
「これまで取材させていただいた法人・個人の動画は25点ほど。ご覧の通り業界も活動内容も千差万別です」
取材先探しは社員や知人からの紹介がメインですが、時には企業サイドから取材を依頼されるケースもあるとか。そこから事前打ち合わせ、シナリオ作り、当日のMC、撮影から編集、更に動画サイトへのアップロードまで、制作運営のすべてを広報企画部が担当します。
「撮影は三脚で固定したスマホ、編集も社内のパソコンで、設備はすべて自前です。最初のころこそ緊張しましたが、回を重ねるにつれ各企業のSDGsの要点や活動に寄せる思いなどを少しずつ引き出せるようになりました」
取材はコンスタントに月2本ペース。どの取材も興味深い内容でしたが、ユニークなものでは毎日大量に出る『溶けたロウソクのロウ』の再利用に取り組む、お寺の住職の取材もあったとか。視点を広げればあらゆる仕事、あらゆる生活の場面にSDGsへと通じる道がある、そんなメッセージにも思えてきます。
「子ども食堂に取り組む方の温かな気持ちに触れて胸が熱くなったり、ジャパンSDGsアワードを受賞した九州の商店街のお話に強く共感することもあったり。SDGsに関する新たな知識を自分たちの財産として蓄積していけたことも、この取り組みの大きな収穫でした」
企業間にも、自社内にも、多彩な波及効果が広がって。

子ども食堂や学習支援の運営をしているNPOボラギャングとパートナーシップを締結。学習用タブレットのレンタルやイベントの運営サポートも行っている。
「我々の活動を伝える広報室のSNSのフォロワーやリツイート数も着実に増えています。市民や学生たちにSDGsが定着し始めている証だと思いますね」
この広がりはノースジニアスグループ内にも。安藤代表にもお話を伺いました。
「NPO法人とパートナーシップを結ぶなどグループ全体としてのSDGs活動もスタートさせていますが、最も手応えを感じるのは社員の変化です。オフィス周辺のゴミ拾いやセーブザチルドレンの募金、啓蒙ポスターの掲示など、自分たちができるSDGs活動を自分たちで見つけ出し速やかに取り組み始めているんです」
義務や強要では定着しないSDGs。それを十二分に理解している代表だからこそ、社員一人ひとりの自発的な行動がとても頼もしいと笑顔を見せます。
「この先社員にどんな変化や影響が広がっていくのか、一番楽しみにしているのは私自身かもしれませんね」
株式会社ノースジニアス

北海道ビジネスニュース
最新記事5件
81歳で事業を立ち上げた代表の上田浩さんに、立ち上げに懸けた思いや、今後の展望を伺いました。
代表の後藤章仁さんに、後継後の取り組みや今後の展望などを伺いました。
代表の古川遥さんに、お店を立ち上げた経緯や、開店後のさまざまな変化、今後の展望を伺いました。
株式会社アクト代表の河村直樹さんに、企業の経緯や今後の展望を伺いました。
執行役員・営業本部長の西松伸悟さんと、「マッチョ介護士」を目指して奮闘中の鈴木拓己さんにお話を伺いました。