お客様もスタッフも、美と元気を創出するサロン【ヘア&メイク オアシスあんく】
2022年6月6日 公開
美容室やエステサロンが軒を連ねる札幌市中央区・円山。各店がしのぎを削る激戦区で約20年にわたり高い人気を博すのが「ヘア&メイクオアシスあんく」です。同店のユニークなスタイルについて、運営する株式会社アメージングアンク代表の小原木聖(おばらこみな)さんにお話を伺いました。
自分磨きに奔走した20代。
「あんく」を一言で表すと独創的なサロン。カットやカラー、ヘアマッサージだけではなく、エステや商品開発、さらにはオンラインサロンの運営まで多彩な業務を手掛けています。
代表の小原さんはエステティシャンの出身。専門学校を卒業後にエステ業界で働き始めたものの、当時はバブル景気の名残からか技術にそぐわない高い料金を設定するサロンが多く、未来への危機感を覚えたと振り返ります。
「お客様から信頼される高い技術や知識を身につけることで一人ひとりに寄り添ったサービスがしたいと、さまざまな勉強を始めたんです。働きながら専門学校や通信制大学に通い、美容師免許と認定心理士の資格を取得しました」
その後は海外で自身の価値観をアップデートすることにも積極的にトライし、中でも2度にわたるエジプト旅行が今の小原さんを形づくったといいます。
「国際交流の経験では人種や国籍、言葉が違っても同じ志を持つ人なら通じ合えることを実感しました。その経験から同じ思いを抱く人が、自然と集まってくる空間を作りたいと考えたんです」
2004年、小原さんは同店をオープン。「アンク」の意味は、古代エジプトで「運命の扉を開ける鍵」とされるシンボル。「自分らしく生きたい」と望む人が集い、美を通じて人生を切り拓いて欲しいという願いを込めました。
代表の小原さんはエステティシャンの出身。専門学校を卒業後にエステ業界で働き始めたものの、当時はバブル景気の名残からか技術にそぐわない高い料金を設定するサロンが多く、未来への危機感を覚えたと振り返ります。
「お客様から信頼される高い技術や知識を身につけることで一人ひとりに寄り添ったサービスがしたいと、さまざまな勉強を始めたんです。働きながら専門学校や通信制大学に通い、美容師免許と認定心理士の資格を取得しました」
その後は海外で自身の価値観をアップデートすることにも積極的にトライし、中でも2度にわたるエジプト旅行が今の小原さんを形づくったといいます。
「国際交流の経験では人種や国籍、言葉が違っても同じ志を持つ人なら通じ合えることを実感しました。その経験から同じ思いを抱く人が、自然と集まってくる空間を作りたいと考えたんです」
2004年、小原さんは同店をオープン。「アンク」の意味は、古代エジプトで「運命の扉を開ける鍵」とされるシンボル。「自分らしく生きたい」と望む人が集い、美を通じて人生を切り拓いて欲しいという願いを込めました。
自身の不調から独自のメソッドを考案。
創業から3年後、小原さんは思わぬトラブルに見舞われます。原因不明のアレルギーによって肌荒れや手荒れ、体調不良が相次ぎ、一時はお店を畳もうと思うほど苦しい日々が続きました。
「当時は経営や子育てと並行し、美容技術や薬剤について学ぶために札幌と東京を行ったり来たりの忙しさでした。過労に加え、毎日のように刺激の強いカラー剤などに触れていたことも原因だったと思います」
小原さんは試行錯誤を続けるうちに東洋医学の理論にたどり着き、お店で使う美容品をハーブのエキスやアロマなどの天然素材を中心に切り替えたところ症状が改善。こうした自身の体験も「運命の扉を開ける鍵」となり、表面的な美しさに加えて、心の満足も得られる独自の「トータルバランス美容」を考案しました。
「ヘアスタイルやメイクなど自分らしさを表現する『装飾美』に加え、髪や肌といった美の土台を磨く『素材美』、幸せに暮らす意識を高める『美意識』の3つを磨く美容法です。いくら外見が美しくても心が満たされていないことは表情から伝わりますし、アレルギーやストレスは肌や髪にサインが現れます。バランスを整え体質を改善することが大切です」
この美容法をまとめた著書を2020年に出版。オンラインの講座やセミナーも開催し、SNSを中心にフォロワーを次々と獲得。ユニークなサロンの多い円山エリアの中でも、存在感が飛躍的に高まりました。
「当時は経営や子育てと並行し、美容技術や薬剤について学ぶために札幌と東京を行ったり来たりの忙しさでした。過労に加え、毎日のように刺激の強いカラー剤などに触れていたことも原因だったと思います」
小原さんは試行錯誤を続けるうちに東洋医学の理論にたどり着き、お店で使う美容品をハーブのエキスやアロマなどの天然素材を中心に切り替えたところ症状が改善。こうした自身の体験も「運命の扉を開ける鍵」となり、表面的な美しさに加えて、心の満足も得られる独自の「トータルバランス美容」を考案しました。
「ヘアスタイルやメイクなど自分らしさを表現する『装飾美』に加え、髪や肌といった美の土台を磨く『素材美』、幸せに暮らす意識を高める『美意識』の3つを磨く美容法です。いくら外見が美しくても心が満たされていないことは表情から伝わりますし、アレルギーやストレスは肌や髪にサインが現れます。バランスを整え体質を改善することが大切です」
この美容法をまとめた著書を2020年に出版。オンラインの講座やセミナーも開催し、SNSを中心にフォロワーを次々と獲得。ユニークなサロンの多い円山エリアの中でも、存在感が飛躍的に高まりました。
前向きな女性が集う場として事業化し、育成に力を注ぎたい。
今、小原さんが最も力を注いでいるのは後進の育成。というのも、「トータルバランス美容に共感した人が集う場」から関連する事業を立ち上げ、それぞれにフィットしたメンバーを配置してベストなチーム作りを進めたいと考えているからです。
「お店の経営を続けるうちにビジネス仲間も増え、周囲のヒントをもとに構想が具体化されました。例えば、オリジナル美容商品の企画は、地産地消やSDGsの観点も盛り込み、より社会貢献性の高い一つの事業として成長させたいと考えています。こうした取り組みがいずれ国際展開できれば、今も翻訳スタッフとして働く留学生アルバイトの活躍の場がさらに広がるはずです。今後、ビジョンや方針を固めることに忙しくなることが見込まれるため、現在は私の代わりに円山本店を切り盛りできる素養のある人材を探し、その育成に専念する時期だと考えています」
小原さんはこれまで培ってきた技術や考え方を惜しみなく伝えるとともに、独自の教育プログラムも整備。さらに自身がプライベートの充実とキャリア形成に悩んだ経験から、女性が管理職として活躍しやすい雰囲気づくりにも取り組んでいると続けます。
「美容によって働く女性たちのストレスを緩和し、自己実現へのお手伝いをすることが私たちのミッションです。そのためにも社員自身が幸せに働ける環境を目指し、次世代のロールモデルとなるような働き方を実践しています」
現在、仕事を掛け持ちして活躍するスタッフや愛犬のお世話のために時短勤務している社員も在籍。ただ自由な働き方を目指すのではなく、会社の理念や目的を共有した上で、それぞれのスタイルを尊重する多様化をはかっていると言います。
「目指す方向さえ同じであれば、働き方も自由であるべきというのが私の考えです。20年近くお店を続けてこられたのは、このサロンを同じ志の人が集まる『コミュニティ』にしたいという考えで運営してきたからだと思います。お客様はもちろん、同じ思いを抱いて働いてくれるスタッフのおかげでもあるんです」
「お店の経営を続けるうちにビジネス仲間も増え、周囲のヒントをもとに構想が具体化されました。例えば、オリジナル美容商品の企画は、地産地消やSDGsの観点も盛り込み、より社会貢献性の高い一つの事業として成長させたいと考えています。こうした取り組みがいずれ国際展開できれば、今も翻訳スタッフとして働く留学生アルバイトの活躍の場がさらに広がるはずです。今後、ビジョンや方針を固めることに忙しくなることが見込まれるため、現在は私の代わりに円山本店を切り盛りできる素養のある人材を探し、その育成に専念する時期だと考えています」
小原さんはこれまで培ってきた技術や考え方を惜しみなく伝えるとともに、独自の教育プログラムも整備。さらに自身がプライベートの充実とキャリア形成に悩んだ経験から、女性が管理職として活躍しやすい雰囲気づくりにも取り組んでいると続けます。
「美容によって働く女性たちのストレスを緩和し、自己実現へのお手伝いをすることが私たちのミッションです。そのためにも社員自身が幸せに働ける環境を目指し、次世代のロールモデルとなるような働き方を実践しています」
現在、仕事を掛け持ちして活躍するスタッフや愛犬のお世話のために時短勤務している社員も在籍。ただ自由な働き方を目指すのではなく、会社の理念や目的を共有した上で、それぞれのスタイルを尊重する多様化をはかっていると言います。
「目指す方向さえ同じであれば、働き方も自由であるべきというのが私の考えです。20年近くお店を続けてこられたのは、このサロンを同じ志の人が集まる『コミュニティ』にしたいという考えで運営してきたからだと思います。お客様はもちろん、同じ思いを抱いて働いてくれるスタッフのおかげでもあるんです」
株式会社アメージングアンク
Hair&Make Oasis Ankh(あんく)
2004年オープンした美容室兼エステサロン。サロン業務のほか美容スタッフ育成に関わる講師業務、健康美容メソッドの啓蒙、自然派商品の企画・開発・販売など、美容をベースに幅広い業務を行っている。
北海道ビジネスニュース
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