北海道発!商品誕生エピソード【自然に逆らわずにはぐくんだ、奇跡の糖度のトウモロコシ「しろみつとろきび」/滝農園(江別市)×意食充株式会社(札幌市)】
2019年9月2日 公開

粒と粒の間に蜜が滴る
甘さ濃厚なトウモロコシ。

意食充株式会社 代表取締役/上山琢矢さん(左)
滝農園 園主/滝 一芳さん(右)
偶然知り合った滝さんの味来に惚れ込み「しろみつとろきび」というネーミングで販路拡大に取り組むのは、意食充株式会社の上山琢矢さん。最も糖度が上昇する早朝に収穫されるトウモロコシ、その鮮度を落とさないよう細心の注意を払った流通体制で、お客様の元へと送り出します。膨大な手間をかけ、高価な栄養を惜しみなく与えて育てるしろみつとろきびは、1本350円前後。一般的なトウモロコシの約3倍の価格ながら、意食充が運営する通販サイト「北の宝石 HOKKAIDO SNOW JEWELS」や本州の北海道物産展で、完売続出の人気です。とろけるようにジューシーで濃厚な甘さは、テレビ番組でも紹介され話題を呼びました。
自然との共存を大切に
手間も栄養も惜しまない。
さらに通常、一つの畑で同じ作物を作り続ける「連作」は避けるべきとされますが、滝さんの方針は違います。
「人がダメだって言うことはつい試してみたくなるたちで(笑)。だってそれでうまくいったら面白いでしょう。連作がダメな理由が『養分が足りなくなるから』なら、それ以上の養分を入れればいいだけ」
土の栄養が豊富で農薬類を使わないとなれば、当然草抜きの作業の手間は膨大なものに…。1シーズンに何度も何度も繰り返すことが必要になります。滝さんは炎天下も雨上がりのぬかるみもいとわず土の上に座り、トウキビをかき分けながら黙々と草を抜き続けます。
「一番大変な作業こそ自分が率先してやる。そうでないと誰もついてきてくれないものね。仕事自体は大変だけど、楽しくやりたい。うちのトウキビを楽しみにしてくれるお客様がたくさんいて、パートさんたちも食を通じて人を幸せにできる誇りを持ってくれている。この仕事をしていたからこそ、上山くんのような応援団にも出会えた。多くの人に支えられ、ありがたいことだと思いますよ」
「おいしいね」で終わらせず
作り手の思いを伝えてこそ。
ここがこだわり!開発のポイント
高価な黒酢をはじめとする人の体にも良い栄養、有機肥料をふんだんに与え、微生物が豊富で元気な土作りを行います。
風が強く害虫の被害を受けにくい土地柄を生かし、余分な農薬は不使用。昼夜の寒暖差は糖度の高さにつながります。
トウモロコシの糖度が最も上昇する早朝に収穫。保冷車で空港に直行して空輸するなど、糖度もおいしさも逃しません。
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「生産者の方と心を一つにして『売る』から『売れる』を目指したいと思っています」と上山さん。
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みずみずしく噛んだ瞬間に蜜のような果汁が口いっぱいに…。生でも2分ほどゆでても美味。
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「企業秘密なんてないよ(笑)。聞かれたら何でも話しちゃうね。みんなでおいしいものを作れたら、それが一番」と滝さん。
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20年前には約1万本だった生産量が現在では約16万本。約400アールの畑が広がります。
約20年にわたり希少品種のトウモロコシ「味来」のみを栽培。現在は約400アールの畑で年間16万本を生産する。
江別市篠津425
主に北海道の生産者によって作られた安心安全な農作物・加工品を応援。販路開拓を基点とした総合プロデュースを行う。
札幌市北区新琴似1条7丁目5-1
https://snow-jewels.com
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北海道発!商品誕生エピソード
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